SEOとは、「Search Engine Optimization」の略で、「検索エンジンへの最適化」という意味があります。各種検索エンジンからのサイトの評価を上げて、検索結果の上位に位置する為のサイトの作り方、といえます。
このSEO、サイト管理者にはとても重要です。ビジネスサイトの運営には基本といっても差し支えないですね。ただこれもあまり気にしすぎてもダメな部分もありますが基本的な部分はしっかりと押さえておきましょう。
以前は、狙ったキーワードを1記事に数個程度入れるとか、h1タグにキーワードを入れるなど言われていましたが、あまり意識してキーワードを入れるとかえって不自然な文章になってしまう部分もありますし、自然な文章として少しキーワードを入れるくらいで良いと思います。
最低限抑えておくべきSEOの考え方を紹介します。これはGoogleの推奨するサイトの作成方法をそのまま忠実に守ることでもあります。
・画像ファイルには必ず説明文を書くこと。これはユーザーがその画像が何の画像なのか、文字でも分かるようにするためです。サイト回覧者には盲目の方もいます。画像が読めない環境の方にもサイトの内容が分かるようにするのは重要なのです。
具体的にはブラウザの「音声読み上げ」で全容が分かるサイトですね。
・h1タグに狙ったキーワードを入れるか、何のページか分かりやすくする事。
これは検索エンジンにも、ユーザーにもそのページがどういった内容なのか分かりやすくするためです。具体的には、「1ページ1テーマ」が基本です。またページタイトルも間違えずに必ず入れましょう。
・容量の軽いファイルを使用したサイトであること。
最近はネットの回線速度が飛躍的に速くなりましたが、それでもまだ遅い通信速度でサイトを見る方は大勢います。画像ファイルが重いと表示されるまでの時間が長く、ユーザーにストレスを与えてしまいます。こういった方々の為にサイト全体を軽く作ります。
具体的には、画像ファイルは20kバイト程度まで。音声ファイルは基本的にはあまり使いませんが、もし使うならmp3形式で。動画ファイルは軽いmp4形式で扱います。重いwaveファイルや特殊なファイルは使わないのが無難です。
なお画像ファイルの形式はJPEG、GIFが基本です。PNGも軽いですが古いブラウザやOSでは表示されません。
実はGoogle等の検索エンジンは、サイトの表示速度も評価の1項目に入れています。重いサイトはユーザーにとってストレスなだけです。
・広告はページの1番上にはなるべく置かない。
これは「ファーストビュー」といって、ユーザーがサイトを見たときに邪魔な位置に広告がないことが望ましいです。ユーザーは広告を見に来たのではなく、情報を見に来たのですから極力、広告は邪魔にならない所にあるのが望ましいです。
・ユーザーを騙さない。ウソを書かない。
これもモラルとして当然ですね。ユーザーに不利益な情報をもたらすサイトは必要ありませんし、同じ意味で隠し文字(背景と文字を同じにすること)も完全にダメです。悪質と判断されると検索結果(インデックス)から排除されます。
・分かりやすいリンク構造のサイトであること。
これも基本ですね。ユーザーからみて分かりにくいリンク構造ではダメです。初めて見た場合でも、容易に全ページに移動できる事が重要です。具体的にはトップページからどのページへも2クリック程度で移動できるべきです。最低でも3クリック以内で移動できないと快適とはいえません。
また、1ページからのリンクも最大で100程度までが無難です。あまりに多いのは非常に分かりにくいですし、そもそも不自然なリンクともいえます。
・サーバーの性能も重要。
アクセスが多くなるとサイトの表示速度も落ちてきます。またサーバーのトラブルでサイトが表示されないのも大問題です。長時間サイトが見れないのが検索エンジンのクローラーに見つかると順位降下は免れません。余裕をもった高性能なサーバーを使いましょう。
・バックリンクは数よりも質が大事。
SEOにおける「バックリンク」とは、他のサイトからリンクされている事で、「良いサイトは他のサイトでも紹介され、リンクが張られている」という検索エンジンのサイト評価の要素になっています。
しかし、これを悪用して自作自演のリンクを沢山張るとペナルティが課せられます。また自作自演のリンクはGoogle側からは「折込み済み」と評価されると思っています。
本当に良いサイトは、ごく自然に(時間はかかりますが)リンクが増えていくものです。ただし、全く同じジャンルのサイトや、関連性の高いサイトであれば自演リンクは有効となります。これはユーザーにとって同じジャンルのサイトへのリンクは利便性が高いからですね。
また、既に検索エンジンから高い評価を受けているサイトからのリンクが理想的です。昔ほど効果が高いようには感じませんが、他のサイトからのリンクはそれなりに重要といえます。
・文字数は多いほど情報量が多く、評価されやすい。
これも昔から言われている事ですが、サイトは1ページ単位で評価されます。文字数が多いとそれだけ有用な情報があると判断されやすく、評価が上がる傾向があります。しかしむやみに無駄な言葉を陳列しているのはNG。
検索エンジンは単語の意味をそれぞれ理解しています。不自然な言語の羅列は即ペナルティを受けてもおかしくありません。そのページを読む人に利益のある情報を載せましょう。
また、同じ理由で画像の多いページも、詳しく解説しているとみなされて高い評価を受けやすいです。軽い画像も必要なだけ使うこともSEOといえます。
なお、現在の検索エンジンは画像を理解しても画像の中身というか、何の画像かは理解できません。なので検索エンジンに拾われたくない言葉や、サイト名が全ページに出るのは評価に悪影響を与えかねないので、サイト名等は画像ロゴを使いましょう。
非常に語りつくされている事ではありますが、最善のSEOとは「サイトを見る人にとって見やすく、分かりやすい。快適で、そして有益な情報が満載なサイト製作」になります。
つまり、サイトを見に来た人に有益な情報があり、かつ表示も速く、すぐに見ることができて分かりやすい。見る人にメリットのあるページ、サイトが最善なのです。
例えば、これは町のお店でもそうです。分かりにくい、狭い店よりも、分かりやすくて広い店の方が断然いいです。ユーザー中心の視点でサイトを作らないとダメです。
Googleの検索エンジンの日本語の解析能力は日々向上しています。その内に誤字、脱字なども正確に分析して評価してくると思います。小手先のSEOテクニックなど気にせず、快適なサイトを作るのが最善のSEOなのです。